プロフィール交換をしたい話

 

 

最近になってやっと、自分がどういうものが好きで、どういうものが嫌いなのかはっきりしてきた。自分で稼いだお金を自由に使えるようになって、漫画やCDや本を自由に買えるようになったからかもしれない。最近は浅野いにおの漫画と村上春樹を集め始めています。

  

人は、その人の好きなものでできているし、逆に、その人の好きなものがわかればその人自身のことも少しわかるんじゃないかな、と私はいつも思う。だから、人の家に遊びに行った時はその人の本棚を見る。できたら音楽プレイヤーの中身も見せてもらいたい。それがその人の歴史で、感覚で、頭の中だから、少しでもいいから知ってみたい。

 

 

小学校のとき、プロフィール帳交換なるものが流行った。クラスの人気者はいろんな人に書いてもらっていて、うらやましかった。私も、好きな男の子に書いてもらえた時は本当に嬉しかった。おかげで、その子の誕生日や血液型も知ることができたから、相性占いとかを勝手にやってた。怖い。

 

今思えば、名前や住所、プリクラも載せていたから、もし道端に落としでもしたら大変なことになっていただろう。

 

 

 

あれを今、やりたい。

 

 

 

今あれを自分が書いたら、どんなことを書くんだろう。小学生の自分はその時に流行っているものしか知らなくて、人生経験も浅くて、絶対に自分のことを理解してないって断言できる。小3の私は好きなお笑い芸人にワッキーを挙げていた。笑える。

 

「私はこれが好きです」と特に意味もなく言える機会はなかなかない。別にハッシュタグをつけて人と繋がりたいわけじゃないし、日曜だし邦ロック好きと繋がりたいってわけでもないけど。ただ私はこういう人間なんです。って言ってみたいだけ。

新しい季節になってこれからまた新しい人と出会う。知らない人と話す。当然自分のことを聞かれる。音楽は何が好きなの?とか。そういう時、相手は会話を弾ませようと自分との共通点を探しにいってるから、なんとなく、寄せてしまう。インディーズのバンドの名前なんて出したらもうおしまい。「多分言っても知らないと思うけど……」って言葉は相手からある程度同じ匂いを感じ取るまでは使っちゃいけない、と私は思う。好きなものなんて、自分一人で愛せていればいい。どうせ正解なんてないんだから。

 

 

自分は何が好きで何が嫌いなのか見つめてみると何だか自分の輪郭をなぞっていくような感覚に陥る。見えてくる。掴めてくる。自分がどんな人間なのか、わかってくる。自分の芯がそこにあるんだってことを確かめられる。

5年後とかにもう一回やってみる。すると今の答えと違う。自分が芯だと思っていたものが変わったことがわかる。絶対おもしろい。

 

 

自分の仲のいい人に書いてもらう。

その人の名前や好きなものとか、メッセージがその人の文字で書かれたカードをもらうなんて、今考えたら本当に素敵なことじゃないか。誕生日もわかる、血液型もわかる。年賀状を書かなくなった今このご時世、相手の住所を知る機会なんて滅多にない。意外な人が意外なものを好きだったりして、ちょっと驚く。でも、相手のことが少しだけわかった気になる。絶対楽しい。今も雑貨屋さんに売ってたりするんだろうか。

 

 

そんなことをいつも考えたりしています。

まりえんぬです。よろしくお願いします。